株価・為替展望 投資分析

株価・為替(FX)の現状と今後の行方を分析

 

【ドル】

上下はするもののゆるやかに上がっていく見通し

利上げモードに入り、利上げによる影響で景気が冷え込むのを見通して、ドルは下げてきているが、大崩れはせず上昇基調になる。ダウなどの株価が最高値圏にあるので、利益確定売りなどにつられてドルが一時的に下がるのには注意がいる。その下げ場が買い時とみる。

リスクはアメリカ・欧州の利上げムードによる新興国の混乱が起きるかどうか。過去の経済危機の経験から緩やかな利上げで慎重に動いているので、発生確率は低いが新興国株価の急落がないかのチェックは怠ってはいけない。

米国債が依然買われていて利回りが低水準なので、株価が下がりリスクが出きったところで国債売りが始まるだろう。他のリスク要因としては北朝鮮・シリア・カタールで問題が発生することがあげられる。

 

【円】

あと2年ほどは売りムード

主要国の緩和策が縮小に向かう中、景気浮揚の気配が全くなく、緩和縮小のめどが立たない。万策尽きて追加緩和こそ考えづらいが、金利差は開く一方なのでキャリートレード通貨として、あらゆる通貨に対してしばらくは売られる。

キャリートレードされるので有事の円高は突発的に起きる。紛争・テロには要注意だが、そこが売り場になる。黒田総裁の任期が2018年4月なので、再任があるのかどうか、なければ次期総裁候補は誰なのかで様子見の利益確定が起こり得る。

 

【ユーロ】

上昇トレンド開始で買い持ちの最有力通貨

緩和策の効果が見え、景気回復の様子がうかがえる。緩和の終わりが見てきており、ユーロ安は底を打っている。今年の秋から年末にかけて本格的な上昇基調に入る見通し。今後の経済指標で景気回復が感じられるたびに上がっていく。悪い指標も買い場になる。

買いが過熱しやすいので、悪指標や通貨高牽制などの突発的な下げに注意し、利食いと買い場とを見極めていきたい。ドラギ発言による通貨安誘導は常に警戒が必要になる。ギリシャ問題はくすぶり続けているのとイギリスのEU離脱がどのように進むのかのニュースはチェックが欠かせない。9月にドイツ選挙があり、メルケル政権安泰という状況ではないので、この選挙を無事通過すればユーロは上昇基調になるだろう。

 

【ポンド】

最安値圏でしばらく乱高下

EU離脱によるポンド安で市場最安値圏にいるポンドだが、上昇までにはしばらく時間がかかりそう。イギリス総選挙も終わり、波乱はあったものの落ち着きつつあるが、これからが本番でEU離脱手続きの具体的な取りまとめを進めていかなければならない。ハードブレグジットになるのか情報が出るたびに乱高下するだろう。また、イギリスは通貨安の影響で物価上昇が激しく、景気への影響が出ている。そのため景気が良くないにも関わらず、利上げへの憶測が常に漂っている。利上げ見込みによるポンド高が出るものの、BOEメンバーの入れ替えもあり、利上げ派が多数を占めるのか見極めたい。物価上昇も放置できないので利上げの可能性は十分にあるが、利上げ後は景気も冷え込む可能性が高いのでポンド売りに一転するだろう。

乱高下が激しいので安易に手を出さず、大きく下げたところで買ってみたい。市場最安値圏にあるので売りから入るなら利上げ後など大きく上げたところを見極めたい。

 

ユーロ円・ユーロドルのロングが狙い目

ユーロ円は120円台前半で買い140円がひとまずのターゲット

ユーロドルは1.12台から買い1.2を越していくか見極め 越したら更に買い

ドル円は110円と114円のレンジで115円を上抜けたら上値追い120円台で利確して、売り場探し

ポンドドルは1.2と1.35のレンジ想定で売り買い

ポンド円は弱い通貨同士の組み合わせなので、手を出さない

ユーロポンドも手を出さないが歴史的高値に向かっていきそう