FXトレード 為替投資分析

先週から今週にかけてFOMC、各国の選挙、北朝鮮問題、衆議院解散、要人スピーチとイベントのオンパレードでした。FOMCの内容からドル買いの流れが出るかなと思ったのですが、現時点では想像していたほどのドル買いではないと感じています。

北朝鮮問題はくすぶり続けますが、一通りのイベントを通過したので、イベント分析をして今後の流れを整理していきます。

FOMC

年内利上げを含ませる内容でした。バランスシート縮小は想定通りでしたが、年内利上げに関しては市場は織り込んでいませんでした。FOMC直後はドル買いで反応し、米国債利回りも上昇しました。

しかし、長期金利予想は引き下げられ、北朝鮮問題もあり、あまり強いドル買いの流れにはなっていないです。12月に向けてドル買いの流れが続くと見ているので、ゆるやかにドル買いが続くのか、急な流れが出るのかチェックしていきます。

 

ニュージーランド選挙

ニュージーランド選挙は事前予想通りの結果でした。連立をどうするかで、ニュージーランドの政治が変わってくるので、あと2週間ほどは落ち着かないでしょう。いずれにせよ良い材料はなく、利上げは遠のいているのでNZドルは戻り売りが良いでしょう。

 

ドイツ選挙

ドイツ選挙はメルケル政権は継続するものの、極右政党の大躍進があり波乱含みでした。安定していたドイツ政治だけに、連立がどうなるのかは大きな課題です。ここ最近のユーロ買い一辺倒は控えて、少し様子を見るべき状況です。

 

今後のイベント

 9/26 イエレンFRB議長発言
 9/27 アメリカ税制改革案概要発表
 9/28 ニュージーランド政策金利
    カーニーBOE総裁発言
    アメリカGDP発表
 9/29 ドラギECB総裁発言
    カーニーBOE総裁発言
 10/22 衆議院選挙
 10/26 ECB理事会

直近は指標と要人発言に要注意です。ドル・ポンド・ユーロが何かのきっかけで大きく動く可能性があります。25日のドラギ総裁発言はハト派でしたが、ユーロは少し下げた程度でした。今後の要人発言の様子を見ているだけで大きく下げる可能性があると見ています。

 

ドル見通し

政策の大目玉である税制改革案の発表待ちです。これがどうなるかで流れは全然変わってくるでしょう。良い内容であれば大きなドル買いになりますが、悪い内容であれば失望売りが出るでしょう。ただ、FOMCで年内利上げの可能性が高まったので、失望売りが良い買い場になる可能性もあります。

個人的な予想としては公約通りの内容ではない税制改革案の発表となり、一瞬売り込まれてから現実的な落とし所が出たことを好感してドル買いの流れになると見ています。もし発表に具体案がなければトランプ政権の運営能力に不安がつのってのドル売りでしょう。

ドル円北朝鮮問題のヒートアップで円買いが出て上値が重い展開になりました。114円付近までいくと見ていたのですが、上にも下にも行きそうなチャートなので、今は触らずに静観します。レンジ相場と見ているので、どちらかに大きく振れてから考えます。

 

円見通し

円売りの流れが北朝鮮問題で買い戻されました。引き続きリスク要因のニュースと衆議院選挙の行方を見守る状況でしょう。リスク要因で大きく買われたら売りたいです。

 

ユーロ見通し

ドイツ選挙の結果と先日のドラギ総裁発言とでユーロ買いの流れは止まったと見ています。長期的にはユーロ買いなので、調整がどこまで進むのかを確認して買いを入れる準備をしておきます。

10月のECB理事会がありますが、それまでのドラギ総裁の発言でECBの方向性を探る展開でしょう。

ユーロ円は予想通り調整が入りました。長期的には押し目買いですが、リスクの円買いもあるので、もう少し様子をみたいです。130円を割れるところまでの調整があると見ているので、しばらくは様子見です。128円台に入ったら買いたいです。

ユーロドルは調整が始まりました。米税制改革案の内容次第では大きな調整となり得ます。1.16前半で打診買いを検討していますが、動きの強さを見て判断します。1.16が割れれば、1.13くらいまで行く可能性もあります。そこは絶好の買い場となるでしょう。

ユーロポンドは目標にしていた0.85~0.87に着々と向かっています。0.87を割れるのか様子を見ます。ユーロの調整はまだ続きそうですが、ポンドがどうなるかがわかりづらいのでポンドの動きを見てから決めたほうが良さそうです。

 

ポンド見通し

ポンドは徐々に下げてきています。月足がどうなるかを見て判断したいので、今週も様子見です。カーニー総裁の発言内容で流れが出ると見ています。本格的な上昇トレンドであれば、まだまだ上に行くので注意が必要です。個人的にはポンドに良い材料が続かないと見ているので、深い調整を待っています。

ポンド円は予想通り調整が入りました。もう少し調整が出そうなので、引き続き148~149円を割ってくるかどうかを見守ります。

ポンドドルはやや下げてきています。前回同様、月末に向けて1.33付近で揉み合うと見ているので1.359で入れたショートを握っています。損切りは1.37です。

  

まとめ

アメリカの税制改革案しだいですが、ドルには好材料が出だし、ユーロには不安材料が出だしました。短期的にはユーロドル売りが面白そうです。NZドルも良い材料がないので、NZドル売りも良いでしょう。

ポンドの月足がもう少しで確定するので、本格的な上昇に転換するのか見極めていきます。